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ルーマニア

クリスマスマーケット~ルーマニア・ブカレスト編~

旅好きなみなさん、こんにちは!

あっという間にクリスマスですね。

ブカレストでは朝晩がマイナスの気温の日も珍しくなくなりました。

ルーマニアも一応ヨーロッパということで、この時期はクリスマスマーケットが開催されています。

今日はブカレストで一番大きなクリスマスマーケットをご紹介します。

ブカレストのクリスマスマーケット

クリスマスシーズンにルーマニアを訪れる際に外せないのがコンスティトゥツィエイ広場(Piata Constitutiei)という議事堂宮殿(いわゆる国民の館)の目の間にある広場で開催されているクリスマスマーケットです。

地下鉄のウニリ広場(Piata Unirii)駅からクリスマスマーケットまで伸びている「ウニリ通り」がイルミネーションとなり、歩くだけでもとてもきれいです。

比較的質素なルーマニアの首都ブカレストではありますが、ここでは華やかな雰囲気を楽しめるはずです。

クリスマスマーケット

クリスマスマーケット概要

– 2017年12月1日~27日(例年このくらいの時期に開催)
– 10:00~22:00(毎日)
– 入場無料
食べ物の屋台やルーマニアの工芸品などの屋台が連なっている
サンタの家で記念撮影やワークショップも開催(子ども向け)
週末はライブコンサートやその他子ども向けプログラムもある

屋台賑わっているクリスマスマーケット
民芸品の屋台
混雑するフード屋台前
サンタの家

アクセス

地下鉄ウニリ(Unirii)駅(M1,M2,M3が通っています)から徒歩10分

駅前にある大きな長方形のウニレアショッピングセンターというモールを背に、ウニリ通りを進むと議事堂宮殿のすぐ手前にあります。

ウニリ通りは通常車道ですが、この期間は歩行者天国となっています。

議事堂宮殿(国民の館)前に見えるのがクリスマスマーケット
近づくとこんな感じ

見て回るだけであれば1時間ほどの滞在で十分ですが、週末はウニリ駅周辺から混雑するため時間には余裕を持つことをおすすめします。

またフォトジェニックなアングルは、ウニリ通りから議事堂宮殿をバックにクリスマスマーケットを撮るのがおすすめです。

イルミネーションはやはり夜が映えるため、日が沈んだ18時以降がおすすめですが、12月は既に朝晩マイナスの気温となることもあるため防寒対策をしっかりして出掛けてくださいね。

ルーマニアのクリスマスに欠かせない「コゾナック」

ルーマニアではこの時期、クリスマスマーケットや通常の市場だけではなく、スーパーやパン屋さんなどいたる所で必ずこんなパンを見かけます。


これはコゾナック(cozonac)というクリスマスやイースターの時に家庭で焼いたり買ったりするルーマニアではお決まりの菓子パンです。

中はマーブルケーキのようにココアパウダーが練りこまれており、家庭やお店によってナッツやジェリー、レーズンなどを入れます。

私も初コゾナックをお気に入りのパン屋さんで買ってみましたが(10レイ=300円くらい)、お味はイマイチ・・・笑

そんなに甘くなく、ボソっとして何だかパッとしない感じです。

別の日にルーマニア人のお友達の家でいただいた手作りのコゾナックはしっとりしていてとっても美味しかったです。

ちなみにブカレストで一番ハイレベルなマリオットホテルのカフェではシュトーレンがいただけます。

今の時期らしい可愛らしいクリスマスデコレーションが施されていました。

クリスマスから見えるルーマニアのジレンマ

ブカレストには、あまり大きなクリスマスマーケットはありません。

毎年各国大使館が集まって開催している屋内のクリスマスマーケットもありますが、それがルーマニアらしいかというそうではありません。

ブカレストではクリスマス時期に拘わらずTargul(トゥルグ)という市場(マーケット)がそこらじゅうの広場や公園で開催されています。

伝統的なお菓子や農家が作った野菜や蜂蜜、お酒、サラミなどの加工品などもあれば、木で作った食器、織物やアクセサリーなども売られています。

これらは定常的に週末に開催されていて市民の一般的な調達の場として親しまれています。

近所の市場(Targul)
ロールキャベツとママリガ(トウモロコシ粉の主食)の屋台

ルーマニア人の中には、西欧風のクリスマスマーケットを開催するのは市の政策(観光や商業のため)だという意見もあり、彼らから言わせるとこのウニリのクリスマスマーケットもルーマニアらしいとは言えず「フェイク」だと言います。

伝統的な市場に親しみのある世代にはあまり受け入れられていないのかもしれません。

民芸品販売や郷土料理の屋台もありますが、外国製品を販売していたり、おしゃれな西欧風のメニューを提供する屋台もあります。

私としてはこの辺りがルーマニアという国の面白さだと思っています。

社会主義国家時代に苦しい思いをしていることから西欧的な社会に憧れを抱く一方で、その苦しい時代下で引き継がれてきたルーマニアらしさを捨てられないというジレンマです。

決して好き好んで大事にしてきたわけではない文化であっても、彼らにとっては大事な事実なのでしょう。

ルーマニア人にとっての「リアル」と「フェイク」とは、欧米からすると「停滞」と「発展」と言うべきものであるような気がします。

ルーマニアの地方都市の人々がどう感じているかは分かりませんが、信じるべき道、進むべき道が分からないという状態が、現状そしてこれからのルーマニアの成長に大きく関わっているように思えます。

そしてこれは多少なりとも日本にも通じるところではないかと思うのです。いかに日本らしさを守りながら、欧米のような効率的な社会を実現・継続させることができるのかというところです。

綺麗なクリスマスマーケットと、少しセンスを疑ってしまいたくなる街中のイルミネーションを見て、そして週末に開催されている市場を見て、ルーマニアという国を思う寒い冬です。


頑張っているけどイマイチなブカレストのイルミネーション