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出産・子育て

【国際結婚】出産はどの国にする?

旅好きなみなさん、こんにちは!

今日は私の出産話です。

実はコロナの危機真っ只中の2020年の春、日本で出産をしました。

私はスウェーデン人と結婚しているものの、スウェーデンへの移住ビザの申請中に妊娠したため、スウェーデンに住民登録することができないまま出産を迎えることになりました。

そのため、スウェーデンで出産する場合には、妊婦検診から出産まで全て自費で費用を支払う必要がありました。

スウェーデンでは通常は、外国人であっても、滞在許可を得て住民登録されている人ならば、スウェーデン国籍者と同様に医療費の支払いは年額約二万円が上限で、出産に関しては検診・出産ともに無料で、入院費用のみ若干かかるのみです。これも通常の入院期間ならば高くて1万円程度です。

そのため、私はどうせ日本で産むのと同じかそれ以上の金額を支払うのならば、言葉も通じて色々と安心な日本で出産したいと考え、色々と悩んだ結果日本で出産することにしました。

そんな国際結婚の里帰り出産に関して、出産から二年経った今、改めて振り返って、私の判断や選択がどうだったかを数回に渡ってお話したいと思います。

パートナーがスウェーデン人の方や、国際結婚でどちらの国で出産するか迷っている方など、同じような境遇の方が検討する際の参考になれば幸いです ^^

今回は、里帰り出産に至った経緯出産までの大まかな流れについてです。

どっちで産むのか論争

ビザなしの出産費用は高額!

Photo by Martha Dominguez de Gouveia on Unsplash

移住ビザが取れていない場合、外国人としてスウェーデンで出産すると、検診や分娩など基本的な費用だけでも、およそ60万円ほど掛かることになります。

日本と同じくらいのエコー検査をしたい場合にはさらに10万円ほど上乗せされるということでした。

スウェーデン人や滞在許可を取得している外国人がほぼ無料で出産できるのと比べると、とっても高額ですよね。

ましてや、妊娠中に他の病気が発症してしまったり、帝王切開での出産となれば必要な処置は増えてその分費用も掛かります。不安しかない・・・。

ちなみに日本の出産費用は病院によりピンキリですが、日本人であれば基本は保険(国民健康保険など)加入しているため、国から一律42万円ほどの出産費用を事後受け取ることができ、費用を安く抑えたい場合には最低10万円程度の自己負担で済ますことが可能です。

それならば、海外旅行の際に加入することの多い海外旅行保険に加入すればいいと思いましよね?まさに私もこれを検討しましたが、これがトリッキーだったのです。

というのも、ほぼ全ての海外旅行保険では、出産関係の費用は対象外となっています。

そのため、たとて海外旅行保険に加入したとしても、外国人でビザがない私がスウェーデンで出産するには、全額自費で医療費を支払うことになります。

万が一帝王切開や他の緊急事態が起きた場合には、全て自己負担になり、実際にアメリカにてこのようなケースで一億円近くの医療費を請求されたというニュースを聞いたこともあります。これはあまりにリスクが高すぎると思いました。

スウェーデンの出産事情

また、スウェーデンで出産した知人等に話を聞いたり、先人たちの経験談のブログ記事を読み漁ると、妊婦検診の少なさ陣痛がかなり進むまで家にいるようきつく言われて、病院に着いた時にはもう生まれる寸前という話もたくさん聞きました。

中には、陣痛が来ているにもかかわらず、出産予定の病院がいっぱいなため、予定外の遠くの病院に行くよう言われたり、途中で車中にて産まれてしまったケースなどもあります。

日本ではあまり考えられない話ですよね。。。

死に物狂いな時に、「まだ家にいてください」とか、いきなり「遠くの病院なら空いているのでそちらへ行ってください」とか言われてしまうのは、ただでさえ初めての出産でしかも外国にいる状況なので、正直辛いと私はかなり怖気づきました。

スウェーデンでの出産に対する期待と信頼がどうしても持てず(出産された方、すみません・・・)、ただでさえ初めての出産でビビっていたので、選べるのであれば日本で産んだ方が精神的に救われる気がしました。

最終的に

もちろん夫はスウェーデンで産んでほしいと思っていたし、出産という貴重な瞬間に私も家族が離れてしまうのは避けたかったのは事実です。

ですが私は初めての出産で、出産自体に対する不安もとても強かったため、帝王切開や緊急時の保険もないまま、きちんと診てくれるかも分からない外国で、大金を払って不安な出産をするよりは、日本で国保に加入し、出産育児一時金も申請できて、頼れる両親や姉妹もいて言葉も通じる日本での出産を希望しました。

夫婦で話し合った結果、上記のような私自身の強い希望により、

  • 日本での出産とすること
  • 計画分娩にして、夫が休暇を取得して日本に来て出産に立ち会うこと
  • 出産から数か月後にも夫が休暇を取得して1か月程日本に来ること

を計画し、私の日本での出産が決まりました。

が、しかし、結果としては、コロナ蔓延勃発で夫は来日できず、その後の一ヵ月の来日計画も叶いませんでした・・・。

そして、産後にビザが取得できた後にスウェーデンに移住する際にも、私の母の同行のもと赤ちゃんを連れてのスウェーデン渡航(私と子どもは移住、母は渡航のお助け)も叶わず、結局生後半年の赤ちゃんを連れたワンオペでのスウェーデンへの渡航になってしまいました・・・。

スウェーデンの無痛分娩とは

Photo by Javier Matheu on Unsplash

よく、ヨーロッパでは無痛分娩が当たり前と聞きます。

私も今回自分がスウェーデンで産むか日本で産むかを検討した際に色々調べたところ、スウェーデンは「無痛処置が一般的に可能」だということが分かりました。

しかし、ここにはトリックがあるようなのです。

スウェーデンでは基本的には自然に陣痛が来るのを待って、陣痛の間隔が近くなったら指定の病院に行って出産、そして翌日もしくは数日後に退院という流れです。

そして前もって、出産時に受けたい無痛処置を聞かれるようで、いくつかある無痛処置で希望するものを伝えておくと、出産時に対応してくれます。

しかし中にはお産の進行が早かったり、危険な状況だったりすると、病院到着時には既に無痛処置ができない場合もあるというのです。

激痛の中、散々自宅待機させられた後に病院に行けたのに、あれよあれよと事が進み、結局無痛処置をしてもらえずに出産したという日本人の方もいます。

基本は無痛処置可で追加料金もかかりませんが、処置をしてもらえるかはその場でしか分からないし、変な話、助産師さんがバタバタしていて処置を忘れられてしまうこともあるのです・・・

この話を聞いて、何だかとってもスウェーデンらしいと私は思いました(笑)

全てケセラセラという感じですね。

出産までの流れ

Photo by Davids Kokainis on Unsplash

さて、日本での出産を決めた私ですが、妊娠から出産までの大まかな流れは以下のような感じです。

  • 妊娠10週目:日本で初回の妊婦検診
  • 妊娠12週目:日本での妊婦検診
  • 妊娠15週~21週目:スウェーデン短期滞在、スウェーデンにて妊婦検診1回(自費で700kr=約9,000円)
  • 妊娠22週目:日本に帰国し、妊婦検診
  • 以降は3~4週間間隔、そして2週間間隔、最後は毎週、と出産までに必要な妊婦検診を日本で受診
  • 妊娠39週目に無痛計画分娩で出産

妊娠、出産、二年の子育てをしていて、私が今感じることは、

出産時にパートナーと離れ離れだったこと、そしてその後もパートナーなしで赤ちゃんとの生活を送ったことは、想像以上に精神面で大変でした。

私の場合は、付き合ってから結婚まで、ほぼ遠距離恋愛状態だったことが大きな要因だと思いますが、想定外に夫が日本に来れなかったこともあり、産後の母体への理解も乏しく、目の前の赤ちゃんと初めての育児などの現実と向き合うのに必死な私とは真逆に、スウェーデンに残されて「妻子に会えなくて絶望的・・・」とセンチメンタルな夫ととの間に生まれてしまった私の中でのわだかまりが、今なお尾を引いて残ってしまっています。

このお話はまたの機会に。。。

さて、次回は実際に私が体験したスウェーデンでの妊婦検診についてお話します ^^