旅好きなみなさん、こんにちは!
旅行が大好きな私ですが、昨年、妊娠中にどうしても飛行機、しかも日本からヨーロッパと言う長時間のフライトに乗らなければならず、色々悩んだり調べたりして、結果的に無事日本に戻って来れました。
妊婦の旅行や渡航には、様々な意見がありますが、やむを得ない事情があって渡航しなければならないケースもあると思います。
今日は、妊婦の渡航に関して、医学的なアドバイスではなく、あくまで私の個人的な体験として、長時間フライトをどのように計画し、乗り切ったかをご紹介したいと思います。
同じような体験をした方の情報が乏しい中で、私は今回渡航を決断したため、この記事が同じように渡航される方が検討する際に、体験談の一つとして参考になれば幸いです。
渡航の概要
私の渡航状況は以下のような感じです。
出発時期 | 妊娠14週(4か月) |
帰国時期 | 妊娠21週(6か月) |
渡航先と経路 | 日本からスウェーデンへ(フィンランドにて乗り継ぎ) |
渡航理由 | 海外での書類の手続きのため |
搭乗した航空会社 | 日本航空(JAL)、フィンエアー(ヨーロッパ内) |
座席クラス | 往路:プレミアムエコノミークラス、復路:ビジネスクラス |
当時の体調 | 食べづわりタイプで、梅やグミを常備すれば、つわりは比較的軽かった |
渡航時期はどうやって決めた?
渡航検討のタイミング
私の場合、書類手続きのための渡航でしたが、渡航時期は妊娠4~8か月の間で約2か月滞在する必要がありました。
渡航を検討したのは妊娠3か月の頃で、ちょうどつわりの真っ只中でした。
私の場合は、食べづわりのタイプで、食べ物の好みは激しかったものの、幸い、口に好みの食べ物を入れていれば比較的安定して生活できていました。
ただ、いつ、つわりのタイプが変わるか、また悪化するかなど分からず、長時間フライトには比較的慣れている私にとっても、妊娠中の渡航は勇気のいる決断でした。
また、妊娠のどの時期が身体の負担が最も少ないかを調べてみたり検討しましたが、妊娠初体験の私には、今後の自分の体調が全く予測できず、渡航時期を決めるのは難しかったです。
妊娠状態がよくない中での渡航検討
しかも、私は妊娠3か月の時点で「前置胎盤」という、胎盤が子宮の出口を塞いでいる状況だったため、この状態が続くと危険な妊娠状態になり得ると産婦人科では言われていました。
産婦人科の先生に相談したところ、「初期なので胎盤の位置はこれから十分変わることも考えられるが、できれば長時間フライトは避けた方がいい」と言われました。
ただ、手続きなど、どうしても渡航する必要があるのであれば、早い方がよいとアドバイスをもらい、妊娠4か月での出発、そして妊娠6か月での帰国というスケジュールに決めました。
前置胎盤については、医者や専門家の見解があるため、素人である私の言及は控えますが、妊娠後期なればなるほど出血リスクが高まり、胎児のみならず母体にも危険が伴う可能性があるということでした。
渡航時期の決定
産婦人科の先生と相談した結果、万が一、妊娠状況が悪くなった場合には、渡航先に留まることも視野に入れて早めに飛んで、早めに帰ってくるという決断を下しました。
そして、妊娠4か月頃である14週に出発し、妊娠6か月頃の21週に帰国することとしました。
当時は、もし渡航直前で体調が悪くなったら、渡航は断念する覚悟も視野に入れて決めました。
渡航時期の決断はどうだった?
結論から言うと、私の場合は、渡航時期はベストなタイミングだったと思います。
幸い妊娠状況は好転し、渡航中に体調が悪くなることもなく、前置胎盤も帰国後の検診で改善されていることが分かり、何より無事帰国することができました。
個人的な感想ですが、今振り返っても、お腹のサイズが比較的小さい6か月までの搭乗であれば、物理的な体の負担は、7か月以降と比べると圧倒的に軽かったと思います。
他方のつわりは、お気に入りの乾燥梅干しを持ち歩いたりすることで、乗り継ぎ含め13時間以上のフライトでも、耐えることができました。
長時間フライトの搭乗の感想
搭乗クラス
普段、ほぼエコノミーしか利用したことのない私ですが、今回は妊婦ということで、頑張ってプレミアムエコノミークラスの往復を予約することにしました。
そして、妊娠後期に差し掛かる帰国便は、マイルが少しあったのでビジネスクラスにアップグレードし、できるだけ負担を軽減する方法での搭乗を試みました。
JALの妊婦向けサービス
妊婦だからと言って、なんでも優遇してもらおうとは全く思っていませんでしたが、体調が悪くなると周りの方や乗務員の方々にも迷惑をかけてしまうことになるため、いただける支援にはお世話になりたいと思い、渡航前に調べてみました。
JALにて行っている妊婦さんへの対応は基本的に以下2点で、公式サイトにて詳細が確認できます。
- 事前の搭乗
- 機内でのサポート
事前搭乗は、ファーストクラスやビジネスクラス、ステータス保有者が登場するタイミングで、搭乗させてもらえるサポートです。歩くスピードを気にせず安全に搭乗ができ、また、座席では荷物を整理したり格納したりするのも、周りに人が少ないため、落ち着いて身動きをとることができます。
また、JAL公式サイトで航空券を予約する際には、妊娠の有無を記入する欄があります。そちらに記入すると、JAL側で妊婦であることを把握してくれて、提携航空会社の乗り継ぎがある場合も情報共有してもらえるようです。
私は、直前に公式サイトにて購入したためか、妊婦であることを登録できなかったため、当日チェックインカウンター横にある「JALスマイルサポートカウンター」にて妊婦である旨を伝えました。
JALの座席指定
JALの公式サイトで予約をすれば、基本的に事前の座席指定が可能なため、通路側を予約することができました。
ただ、提携航空会社の便への乗り継ぎがある場合は、その分は指定できない可能性があります。
実際に私は、乗り継ぎ便(フィンエアー)の座席はサイト上で指定することができませんでした。
そのため、当日JALスマイルサポートカウンターにて、可能であればフィンエアー便も通路側かつ化粧室に近い場所を希望する旨を伝えました。
提携航空会社の乗り継ぎ便の座席指定
当日の空港のJALスマイルサポートカウンターによると、乗り継ぎ便であるフィンエアーの座席指定はJAL側では対応できないとのことで、すでに窓側の席が記入された航空券を渡されました。
そしてJALスタッフからは、現地に着いてから、フィンエアーのスタッフに相談するようにとアドバイスを受けました。
そして現地で乗り継ぐ際に、フィンエアーのスタッフに相談してみましたが、その時点で座席はほぼ満席で確定されてしまっていたため、座席の変更はできない旨、説明を受け、機内で隣の人に代わってもらったらいいかもしれないと言われました。
日本人の私はあまり交渉が得意ではないのですが、3人掛けの指定の席に着いた際に、横の二人(若い男性のグループ)の様子を見て、笑顔で声を掛けてみました。
「もし可能だったら、座席を交換してもらえませんか?実は妊娠中で、途中で具合が悪くなったらご迷惑をおかけしてしまうかもしれないので・・・。」
すると、若い男性は笑顔で快諾してくれました。
「全く問題ないよ。どうぞこちらへ。」
最終目的地まで二時間弱のフライトでしたが、ありがたく通路側に座らせてもらうことができ、精神的にも安心して過ごすことができました。
機内に持ち込んだものと対策
奮発してプレミアムエコノミークラスを予約した私ですが、それでも機内での体調管理や対策には細心の注意を払いました。
機内に持ち込んで良かったと思うもの
スリッパやネックピローなど、通常の旅行でも持ち込んでいるものに加えて、以下を用意しました。
- エチケット袋(数枚)
- 生理用品(万が一の出血などに際して)
- ペットボトルの水
- 好みの食べ物やお菓子
- おにぎり
- 足のむくみ対策ソックス
- 耳栓、アイマスク
- 冷えない服装
エチケット袋は、特に使用することはなかったのですが、安心材料としてとても心強い携行品でした。
おにぎりですが、私の場合は食べづわりだったため、お腹が空いてしまい気持ち悪くなってしまうことが最大の恐怖でした。その点で、おにぎりは塩気があり傷みにくく、自分の食べたいタイミングで少量ずつでも丸々一個でも、もぐもぐできるため、機内や乗り継ぎ時にとても重宝しました。
耳栓、アイマスクは、私は妊娠していなくても必ず旅行には持参していますが、気分がすぐれない時は特に周りの音や光が辛く感じるものです。外界をシャットアウトしてくれる耳栓、アイマスクは、窮屈な機内でもリラックス効果がありおすすめです。
足のむくみ対策ソックスには、一番助けられました。私は妊娠してから足のむくみがひどくなり、むくみが気になって眠れないくらい悩まされていたため、飛行機ではさらにひどくなるのではと心配でした。特に足指のむくみが気になったため、対策グッズを散々探してやっと見つけたのがこの医療用着圧ソックスです。一般的にむくみやすいふくらはぎだけではなく、足指まで広げて着圧してくれるので、長時間のフライト後もほとんどむくまずびっくりしました。
持ち物で1つ注意したいのが、安心を得るために荷物が多くなってしまうと、かえって持ち運びや移動が大変になってしまうため、直近の自分の体調や欲しているものを振り返って、「これがあれば安心できそう」と思うものを厳選するとよいと思います。
具体的な対策
上記の持ち物に加えて、できるだけ負担のなく過ごせるよう、いくつか対策をとりました。
- 座席は通路側かつ化粧室に近いを確保
- ゆるい服装で過ごす
- こまめな水分補給
- 適度に歩き回ったり動く
- 時間には余裕を持ったフライトを予約する
また、事前搭乗の対応を受けるとCAさんにも妊婦であることを知らせることができますが、私はマタニティマークをバッグの見えるところに付けて、何かあった際に周りに分かるようにしておきました。
無事帰国して思うこと
エコノミークラスに比べ、プレミアムエコノミークラスの座席は座席の幅や足元などの個人が使えるスペースがにゆとりがあるため、今回長時間のフライトを経験して、実感としてかなり身体が楽でした。
そして、帰国便のビジネスクラスは、やはり横になれるので圧倒的に安心して過ごすことができ、身体の負担もほぼ感じずに11時間のフライトを乗り切ることができました。
また、これは搭乗クラスにどれだけ差があるか分かりませんが、日系エアラインということもあってか、CAさんの気遣いがとてもありがたかったです。
カフェイン入りの飲み物が多いため、お茶をお湯で薄めてもらったり、お水をちょこちょこもらうことができました。
CAさんを困らせてしまうような傲慢な態度や注文は避けるべきだと思いますが、周りに迷惑をかけずに過ごすためにも、体調に合わせて無理せず、受けられるサービスやサポートをお願いしてもよいのではないかと思います。
ANAの妊婦向けサービス
実は、妊娠初期(約2か月)の時にも、海外駐在から帰国する必要があったため、エコノミークラス利用で、全日空(ANA)便でヨーロッパから日本に帰国しました。
その際も、事前搭乗をさせてもらったり、機内では温かい声を掛けてもらったり、ありがたい気遣いをしていただきました。
この他、ANAではANAオリジナルのマタニティーマークをいただけたり、事前に希望すれば乗り継ぎ支援のサポートを受けることもできます。詳しくはANA公式サイトで確認できます。
個人的には、今回のJALのビジネスクラス利用時より、ANAのエコノミークラス利用時の方が、CAさんの対応は温かいものに思えたため、エコノミークラスを利用して渡航される場合でも、受けられるサポートはありがたく受けて、少しでも安心して過ごすことができればと思います ^^
妊婦の長時間フライト体験のまとめ
冒頭でもお話ししましたが、妊婦の渡航には、世間から様々な意見が投げかけられ、心無い言葉を浴びせられたりすることもあるかもしれません。
そして、体調がいつどのように変化するか、自分自身なかなか想像できず計画を立てる際には不安もあるかと思います。
そういった体調の変化の可能性を理解した上で、最悪の場合には渡航中止やスケジュール変更なども視野に入れて、計画を練ることが重要だと今回の渡航で実感しました。
渡航時期については、産婦人科医としっかり相談することをおすすめしますが、私の場合は比較的つわりが落ち着く妊娠5か月くらいから7か月くらいの間が負担が少なく安心でした。
また、航空会社によって、搭乗可能な妊婦の条件(時期)等が若干異なり、各社の公式サイトで確認することができます。渡航を計画する時点でチェックしてみることをおすすめします。
あなたの妊娠中のフライトが少しでも快適になりますように。