100倍楽しい旅の作り方 と 日々見つける美味しいものを紹介します!
ルーマニア

ルーマニアで最初に思うこと

コンスタンツァ

旅好きなみなさん、こんにちは!

私は今年からルーマニアに住んでいますが、日本人として「あれ?」っと思ったり「えっ?」と思わず笑ってしまったりと、気になることがかなりあります。

観光ではなかなか見えない、住んでいるからこその視点で他のヨーロッパと比べても特異だと思うところがたくさんあるため、お話したいと思います。

ルーマニア「あるある」

洗顔しない

衝撃的なのが、ルーマニアの人は「洗顔」をしないというのです・・・。

ではどうしているのかと言うと、洗顔の代わりに化粧水を兼ねているトナーでふき取るのが一般的なのです。

確かにスーパーなどに行っても洗顔フォームというのは見たことがありません。

長期滞在してみないとなかなか気づきませんが、考えてみればヨーロッパは日本よりもとても乾燥しているため、特に冬場は洗顔をしてしまうと顔の油が取られすぎてしまうのかもしれませんね

これから冬で乾燥しそうなので、私もルーマニア人おススメのトナーを買ってみました。

日本でもアンチエイジングで知られているジェロビタールのトナーで、ルーマニア式洗顔を試してみようと思います ^^
トナー

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道路・信号事情がいまいち

ルーマニアの首都ブカレストはどうも道路の作り(設計)が悪いです。

三叉路どころか複数にまたがったり、そこに更にラウンドアバウトという信号のない回転式の交差点があったりと、かなり複雑なせいか四六時中衝突事故やクラクションの嵐です。

信号のシステムも悪く、日本にもある複数車線の大きな道路を歩行者が横断する際は、真ん中の「島」で待たされることは当たり前です。

そして信号の点滅時間が究極的に短いです!

青信号が点滅してものの2秒で赤信号になってしまうので大急ぎで渡り切る必要があります。

これは大きな道路でも関係なしに点滅時間は短いので本当に危なく、私は今でも慣れずハラハラします。

車の運転が荒い

道路が複雑で渋滞が激しいブカレストですが、運転がとても荒いです。

タクシーに乗るとそれはもう映画の「スピード」に自分が出演しているかのようです。

そしてよくクラクションを鳴らします

ルーマニア人のドライバーによるとクラクションを鳴らすのは特段怒っているからではないというのです。

クラクションはドライバー同士のたわいないコミュニケーションツールのようなので怯える必要はないです。

路駐上等

ブカレストは圧倒的な駐車場不足が発生していて、路上駐車が半合法的です。

道路の両側は大抵駐車スペースと化していて、二車線あるはずの道路も必然的に一車線になっています。

歩道の駐車

そして驚くのが、歩道にも車が乗りあげ駐車しているのです。

うかうかとスマホを見ながら歩道を歩けません。

路駐のせいで道幅が狭く、駐車している車の中には細い道なのにミラーを畳まない人も多く、その間をすり抜けるのには高い運転技術が必要です。

そして前方から対向車がくると逃げる場所がなく立往生となっている現場もよく見かけます。

そんな時にもクラクションがあちこちから「プップー」と鳴り響き、特有の会話が激しく行き交います。

ルーマニア人の知り合いに聞くと、ルーマニアのEU加盟からここ10年くらいで車の数が激増しているといいます。

関税が掛らなく、一般的な市民でもヨーロッパ産の車が買えるようになり、ガソリン価格も高くないため土地面積に対して車が飽和状況なのです。

街中の道路計画も、この車両台数に対応した作りではないので、ラッシュ時には1-2kmの距離を進むのに30分以上かかることもよくあります。

地下が好き?

ルーマニア人はどうも地下が好きなようです。

都心の道路のマンホール下に暮らす、いわゆるジプシーと呼ばれるロマ人も現在はだいぶ減っているものの以前は普通に生活していたのだとか。

その強制退去の痕なのか、街中には強制的に重石(おもし)などで塞がれているマンホールもあります。

これは、マンホール泥棒の仕業による応急処置とも言われていますが、笑ってしまうのが、街中を歩いていると大きなマンホールの蓋が半分くらいずれていたり完全に開いていることがあることです。

これでは、大人一人がすっぽり落ちてしまうではないかという大きな穴なので、うっかりスマホを見ながら歩いたり、夜通行している時には要注意です。

マンホール

パンの賞味期限が短い

驚いたのがこちらのパンの賞味期限です。

スーパーに置いてあるいわゆる食パンの賞味期限がどれも長くて2-3日後なのです。

ルーマニア人はパンが主食で、とくかく本当にいつもパンを食べています

聞くところによると防腐剤などをあまり使っていないということですが、つまりパンを頻繁に食べるので長く持たせる必要がないのでしょうね。

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スーパーのお惣菜が充実

スーパーのお惣菜

スーパーにはお惣菜コーナーがあって、サルマーレ(ルーマニア風ロールキャベツ)や揚げ物、煮込み料理などが豊富に並んでいます。

サラダバーも充実していて量り売りで好きなものを買うことができるため、私はランチに買ったり、夕飯に買って帰ったりして重宝しています。

味付けはサルマーレなど少し酸味があるものもありますが、基本的には日本人好みの味だと思います。

トルコ系の食材が多い

東欧のイメージはロシア色が強い感じでしたが、ルーマニアはトルコ色がとても強いです。

特に食文化に関してはトルコやアラブ系の食材や料理が街中に溢れています

サルマーレもよく考えれば中東で親しまれているドルマ(ブドウの葉で肉や米を巻いて炊き上げた料理)に似ています。

フムス

フムス(ひよこ豆のペースト)などもスーパーのお惣菜コーナーにあって、中東の甘いスイーツ・バクラヴァ(ナッツ入りのパイ菓子)も売っています。

バクラヴァ

やはりオスマントルコに支配されていた影響が今でも色濃く残っていることがうかがえます。

まだ未体験ですが、レバノン料理屋さんもよく見かけます。

ワインが安い

ルーマニアワイン

ルーマニアは言わずと知れた安くて美味しいワイン大国です。

お酒はあまり強くない私ですが、美味しいワインに日々出会います。

一度Lacertaというトカゲの絵のモチーフのワイナリーの試飲会に行く機会がありましたが、とても美味しいワインをいただきました。

ルーマニアには外国人オーナーのワイナリーが各地にあってとてもレベルが高いです。

近年注目されて流行っている日本の国産ワインにはたいてい外国産ワインが一定量ブレンドされていますが、その外国産ワインのほとんどがルーマニア産ワインと言うのも納得です。

ルーマニアのスーパーのワインコーナーは広く、赤も白もルーマニア品種のブドウが使われているものが多数あり、価格的にも600円くらいのワインで十分美味しくお土産にもピッタリです。

紅茶にははちみつ

私はコーヒーより紅茶派ですが、ルーマニアはコーヒーが主流で、紅茶はハーブティーやフルーツティーが一般的です。

いわゆる紅茶(Black tea)もないことはないのですが、カフェでの種類はアールグレイのみなどと限られていることが多く、ただ「チャイ(お茶)ください」というと、ほぼ100%の確率でハーブティーが出てきます

また、日本や欧米で紅茶を頼むと、「ミルク、砂糖、レモンはいりますか?」と聞かれますよね。

ルーマニアでは何も聞かれずただはちみつがついてきます。

はちみつはルーマニアの名物でもあり、こちらでは日常的に食べられています。

はちみつは風邪にも効くと言われていて、プロポリスという樹脂と蜂の唾液から取った抗菌作用のある成分のスプレーも安価で手に入れることができます。

蜂蜜はスーパーにももちろんありますが、市場などでも、有名なアカシアだけでなく様々な種類のはちみつを試食して購入することができます。

アジア人が少ない

ルーマニアは比較的貧しい国なので、アジア人が少ないです。

ヨーロッパはどこの国に行っても中国人が一定数いて、労働者としての移民を見かけますが、こちらは極めて少ないです。

例えば西欧や北欧の街中の中華料理屋さんやショッピングモールのフードコートの中華コーナーではたいてい中国人を見かけますが、こちらでは見たことがありません。

一部地方のインフラ系の現場には中国の企業から派遣されている技術者や労働者がいるようですが、街中で見ることはまずありません。

観光客が少しいるくらいで、アジア人はとても稀有な存在です。

それでもアジア人の中で見かけるのはやはり中国人が多いからか、街中でよく若者に「中国人?」とささやかれます。

ルーマニア語が分からない私でも「中国人」「日本人」と言った単語は分かるのでよく耳にします。

つい先日は中学生くらいの男子数人で「あれは日本人だ」「いや中国人だ」という会話を歩きながら数分聞いたこともありました。

ルーマニアは親日な国ではありますが、日本の正確な情報はあまり浸透しておらず、特定の文化面のみ広まっている印象があります。

日本人として差別を受けることはまずありませんが、中国人や他のアジア人と思われて差別的発言や行動に見舞われたことがあるという話は聞いたことがあります。

見た目怖いが、話すと優しい

「ルーマニア人は見た目が怖い!」というのが私の第一印象でした。笑

けれども関わってみると優しい人がとても多いです。

例えばスーパーのおばちゃんは無言でぶっすっとした表情でレジを進め、支払い時にもたついた私を優しく見守ってくれて、最後に「Thank you!」と笑ってくれました。

あと、こちらのバスは慣れないと使いこなすのが少々難しいのですが、何とかバスカードをチャージしたいと窓口のおばちゃんにカードを渡すと、何やら色んな数字を裏紙に書き始めました。

私はよく分からず200円分くらいチャージして翌日ルーマニア人の友人に聞いて分かったのですが、おばちゃんは一生懸命に残金、チャージ金額、チャージ後に乗車できる回数を私に説明してくれていたのです。

なんと優しいおばちゃんだったのでしょう!

ルーマニアの人々レストランの愉快な店員

ルーマニア人のツンデレに、早くもハマりそうな予感です。笑

暑い、そして意外と蒸し暑い

ルーマニアの夏は暑いです!

太陽光がとても強く直射日光は日本より厳しく、西欧や北欧に比べて湿気があります。

南欧のスペインやポルトガルに比べるともちろん暑さも湿気も少ないですが、東欧というイメージからは想像しがたい暑さです。

ついこの前の9月でも今年は少し異常気象のようで30度以上の日が続いていました。

ただそんな時も朝晩は10度台になることもあって寒暖の差が激しいのが特徴です。

これから初体験の冬が来ますが、寒い年はブカレストでもマイナス20度くらいにまでなるようなので今から心配です。

ルーマニアのEU感

EU加盟以降、ルーマニアはヨーロッパの一員としての誇りを一層高めていると日本で本で読んでいましたが、こちらに住んでみてそれが何となく分かる気がします。

外資系の看板が街中に溢れ、ヨーロッパ感を醸し出しています。

が、やはりどうみてもまだまだ共産主義の爪痕が色濃く感じられると私は思います。

色んなことが整っているとは言えず、ホームレスもいるし、ごみの分別収集はないし、一般的な男女差別も西欧や北欧と比較するとかなりあります。

ヨーロッパとしてのプライドを持ちたいという国や国民の意図は強く感じる一方で、ヨーロッパの劣等生というコンプレックスも強いようで複雑な心情を垣間見ることがあります。

そもそもですが、ヨーロッパの国々を訪れれば訪れるほど「ヨーロッパ」と一括りにすること自体に疑問を持つようになっていますが、特に、西欧、南欧、東欧、北欧、イギリスはそれぞれ異なる点がとても多いです。

確かに私たちアジア人がインドも日本もインドネシアも同じ「アジア」と括られるよりはその差は小さいかもしれませんが、日本人として「ヨーロッパ」と括ってみてしまうのは少し危ないように思います。

とにかくルーマニアは私が馴染みのある西欧や北欧とは本当に異なる文化、習慣、価値観が多いです。

街中が臭い

ホームレスや貧しいロマ人がいるせいか、街中の廃墟になった空き地の近くなどで悪臭を感じることがたまにあります。

ただホームレスは危害を加えるような人はいなく、駅や建物の隅に座っています。

地方で育てた花や野菜などをブカレストの街中で売り歩いている決して小奇麗とは言えない外見のお年寄り(大抵はおばあちゃん)もいて、ホームレスではないものの収入が少ない彼らを支援するために、ブカレストのルーマニア人は、あえて彼らから花などを買ったりします。

ルーマニアではホームレスに対する嫌悪感は日本に比べて少ないと感じます。

ドアに鍵がない

ルーマニアの「お家あるある」ですが、一番驚いたのが玄関のドアの内側の鍵です。

ロックするための鍵がありません!

つまり、家に入って鍵を中から閉めるためには、鍵をまた鍵穴に挿して回す必要があるのです。ルーマニアではこのタイプが一般的です。

私は防犯的に大丈夫なの?と思ってしまったのですが、実はこれにはきちんと理由がありました。

このタイプの鍵が多いルーマニアですが、一般的な家は大抵はオートロックになっているのです。

と言うのもドアの外側にはノブがついておらず、つまりドアを閉めれば鍵をかけなくても外からは開けることはできないのです。

ドアの外側にはノブがない!

逆に、万が一鍵を持たずに外に出てしまうと中には入れなくなります・・・・。

ドアの鍵家の内側から見たドア

中からも外からも鍵を差して回せばロックすることはできますが、私の住んでいるマンションはセキュリティがしっかりしていることもあり、大抵はそのままドアをバタンと閉めて鍵をかけずに出掛けてしまいます。

でもドアの外にノブがないことにはどうもまだ慣れないです。

キッチンには干すための棚がある

キッチンはガスだったり電気だったり、食洗器があったりなかったり様々ですが、一つ気になったのが食器を乾かす場所です。

見る家見る家、このタイプが多いのですが、洗った食器を棚にそのまま入れるのです!

実はこれにはからくりがあって、ちゃんと棚の下に受け皿がついていて水をはける仕組みになっているのです。

でもこんなに高い位置にあると受け皿の取り外しや手入れが確実に大変な気がしませんか・・・?

ちなみに、ルーマニア人は一般的に男女ともに身長はさほど高くないです。

キッチン

トイレにはビデが設置

ヨーロッパは全体的にそうですが、トイレにはまずウォッシュレットはありません。

一応後付けで設置することは可能ですが、まず馴染みがないです。

ルーマニアにもウォッシュレットはないのですが、家庭のバスルームにはビデ専用の便器のような設備が大抵ついています。

使ったことはありませんが、これも中東文化の影響なのでしょうか。

バスルーム ルーマニアのビデ

以上、ルーマニアで日本人が最初に感じる「あるある」でした。

10月のブカレストは少しずつ暗くなってきて、6時半くらいにやっと暗くなります。

日が落ちるとぐっと冷える日もあるため、観光に来る際は脱ぎ着ができる服装でぜひいらしてください ^^